dChan


229 : 名無し編集部員 : 2009/04/24 (木) 10:01:31 ID: xcnsSIfZ
アメリカに住んでた頃の話である。
レストランで鶏のもも肉のソテーを注文したら、すし桶ほどのデカイ皿に骨付きのもも肉が4本と、瓦解寸前のポテトの山が出てきた。
俺はてっきり何かの間違いだと思ったら、これが一人前だとウエイトレスのネーちゃんは誇らしく宣言するではないか。

反則だよな〜と毒づきつつ、ドミグラスソースの中で泳ぐ肉を、切り分ける。
ヒトも肥満ならトリも肥満なのか、たっぷりと厚みのあるもも肉は、さぞや太っていた鶏のものであろうことは想像に難くない。
大量の油で揚げるように焼かれたであろうもも肉一本を、どうにか平らげて尚、絶望的な量が皿には残っている。
一向に減らないポテトの山を前に溜息をついていると、今度は巨大サラダが参戦してきた。
サラダ付とは書いてあったが、洗面器に入っているとは書いてなかったハズだ…
しかもこれ、クリームサラダか?と疑うほどチーズソースがごってり。
3口で胃が喉元でうごめく。
「お願いします。もう勘弁して下さい…」と泣きが入った俺は、勘定を頼もうとウエイトレスを呼んだ。
すると「あ、デザートですね。今お持ちします」と、最後のトドメ。
緑とピンクが毒々しくも鮮やかな、歯痛ケーキの襲撃だった。
それは凶悪な甘さと陰謀に満ちた舌触りの代物であった。
即刻勘定を払い、ほうほうの体で逃げ出した
俺は、アメリカの舌を、心底恐ろしいと思った。