「研究楽しまれてきた」 常陸宮さま長年支え―がん研名誉所長
2023年11月28日
88歳となった常陸宮さまは、がんの研究に40年以上取り組まれてきた。高齢となり、今は研究活動から遠ざかっているが、名誉総裁を務めるがん研究会(がん研、東京都江東区)の北川知行名誉所長(87)は「非常に親しみやすいお方。がん研がとてもお好きで、研究を楽しまれてきた」と振り返る。
常陸宮さまは1958年に学習院大理学部化学科を卒業後、東京大理学部動物学教室の研究生となり、上皮細胞の増殖などを研究。大学紛争で東大での研究が難しくなり、69年にがん研の客員研究員となった。魚類やカエルなどの腫瘍を調べ、人のがんの原因解明につなげる比較腫瘍学を手掛けてきた。
研究報告したキンギョの赤色腫が78年、米国立がん研究所の学術誌の表紙を飾った。日本と中国のトノサマガエルの交配種にできた腫瘍が膵臓(すいぞう)がんであることも突き止め、95年に報告した。
以前は職員と食堂に行って好きなカレーライスを食べ、一緒に卓球をし、職場の忘年会にも気軽に参加していた。がん研が東京・大塚にあった40年ほど前には、例年「どんちゃん騒ぎ」になるので「殿下をあまり品の悪い所には」と北川さんが一度呼ばないと決めた年があった。常陸宮さまは忘年会の日をみんなに聞いて回り、その年も参加して楽しんでいたという。
常陸宮さまが研究者と共著で発表した論文は約40に上る。北川さんは「がんの克服に向けて大きな貢献をされてきた。研究をプロモート(促進)してくださる力が今もおありだ」と話した。
https://www.jiji.com/sp/article?k=2023112800005&g=soc
常陸宮さま、88歳に 健やかな日々、公務にも復帰
2023年11月28日
https://www.jiji.com/sp/article?k=2023112800004&g=soc&p=20231127at34S&rel=pv
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/がん研究会
公益財団法人がん研究会(がんけんきゅうかい、Japanese Foundation for Cancer Research)は、1908年(明治41年)に創立された日本初のがん専門の研究機関である。通称「がん研」。
がん研は日本におけるがん研究及び治療機関の最高峰の1つとして知られている。がん治療においては、国立がん研究センター病院と共に日本屈指の医療機関。
がん研究会のシンボルマークは「蟹」であるが、これは癌を英語で「cancer」といい、癌と同時に蟹座を意味する言葉であることに由来する。
名誉総裁には上皇明仁の弟宮(今上天皇の叔父)・常陸宮正仁親王を迎えている。
沿革
「がん撲滅をもって人類の福祉に貢献する」という基本理念をもとに、当時の日本の政財官学界の重鎮であった青山胤通、山極勝三郎、渋沢栄一、桂太郎が中心となって創立した(発足時は旧字で「癌研究會」)。
高松宮妃や、後に東京大学総長に就任する長與又郎等の尽力により、1934年(昭和9年)に、がん専門の研究所と病院を開設した。
2005年(平成17年)に、長年拠点としていたが手狭となった癌研究会付属病院(東京都豊島区上池袋・最寄り駅は大塚駅)から、広い臨海地区に新設した最新の設備を有するがん研究会有明病院(東京都江東区有明)に移転し、引き続き、日本のがん研究、診療の一大拠点となっている。病院の移転と供に研究所も同じ場所に移転している。
また、有明地区への移転と同時に国内有数の緩和ケア病床(≒ホスピス)を新設し、終末期医療に対する取り組みも先進的なものとなった。
2011年(平成23年)から公益財団法人に移行し、同時に名称を「癌研究会」から「がん研究会」に改めた。
名誉総裁
常陸宮正仁親王
がん利権は天皇家も関わっている?