トランプ氏、製薬業界「中間業者」たたきつぶす-CVSやシグナ株安
John Tozzi
2024年12月17日 6:17 JST
16日の米株式市場で薬剤給付管理(PBM)関連株が軒並み売られた。トランプ次期米大統領がこの日、製薬業界の中間業者を「ノックアウトする」計画だと述べた。次期政権下ではこの業界が政治的な監視の目から逃れられそうにないことが示唆された。
CVSヘルスやユナイテッドヘルス・グループ、シグナ・グループの株価がそれぞれ下げた。これら企業は主要な処方薬中間業者を傘下に持つ。この事業は医薬品コストを押し上げていると共和・民主両党から激しく批判されてきた。
トランプ氏は記者団に対し「われわれには中間業者と呼ばれるものがある」と指摘。「あなた方は中間業者を知っているだろう? 製薬会社より多くの利益を上げているひどい中間業者だ。彼らは中間業者であること以外、何もしていない」とした上で、「われわれは中間業者をノックアウトするつもりだ」と述べた。
ファイザーやイーライリリーの最高幹部、次期厚生長官に指名したロバート・ケネディ・ジュニア氏との夕食会について説明した後に発言した。
ブルームバーグ・ガバメントの13日の報道によると、議会は年末の支出法案でPBMに関する規制を検討しており、PBMへの支払いのあり方が変更される可能性がある。業界団体の米薬剤給付管理協会(PCMA)は16日の声明で、そうした動きはコストを押し上げると批判した。
南カリフォルニア大学の研究者による2017年の分析によると、PBMの利益率は製薬会社より小幅なことが多い。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-12-16/SOLNYQDWLU6800