米海軍 横須賀基地に原子力空母「ジョージ・ワシントン」配備
2024年11月22日
神奈川県にあるアメリカ海軍の横須賀基地でこれまで配備されていた原子力空母に代わって、22日から同じ型の空母「ジョージ・ワシントン」が配備されました。この空母は2008年にも配備されていて、今回が2回目になります。
原子力空母「ジョージ・ワシントン」は、22日午前9時ごろ、海上保安庁の巡視艇などが周辺で警戒に当たる中、横須賀市にあるアメリカ海軍の横須賀基地に入港しました。 この空母は2008年に原子力空母として日本に初めて配備され、2015年まで横須賀基地を拠点に活動していました。 そのあと配備された同じ型の空母「ロナルド・レーガン」がことし5月、整備のためにアメリカ本国に移ったことに伴う交代で、今回が2回目になります。
アメリカ海軍によりますと、全長はおよそ333メートル、2つの原子炉を動力にしていて、およそ70機の艦載機を乗せられるということです。
また、今回の交代に合わせて新たな艦載機として、最新鋭のF35Cステルス戦闘機や、CMV22オスプレイが山口県のアメリカ軍岩国基地に国内で初めて配備されました。 「ジョージ・ワシントン」は今後、海洋での活動を活発化させる中国や、朝鮮半島の警戒などに当たるものとみられています。
艦長「透明性や安全性の大切さを理解」
原子力空母「ジョージ・ワシントン」のティモシー・ウェイツ艦長は、入港後に記者会見を行いました。 この中で原子力空母の安全性や情報開示について問われると「アメリカ海軍は透明性や安全性の大切さを理解していて、それは艦隊全体に及んでいる。私たちにとって安全は最も重要なことで日々、取り組んでいる」などと話していました。
横須賀市長「安全に安定的に運用 極めて重要」
原子力空母「ジョージ・ワシントン」が22日に入港したことについて、横須賀市の上地克明市長は「現在の厳しく複雑な安全保障環境において空母の前方展開は日本のみならず地域の平和と安定に大きく寄与していくと考えています。そして、市民の理解を得ながら引き続き安全に、安定的に運用されることは極めて重要だ」などというコメントを出しました。
地元の市民団体などは配備反対の抗議活動
アメリカ海軍横須賀基地の近くにある公園では22日朝、地元の市民団体などが原子力空母の配備に反対する抗議活動を行いました。 参加した横須賀市内に住む60代の男性は「また帰ってきたか、また原子力空母とつきあうのかという悔しい思いです。原子炉を積んでいるので事故が起きたらと思うと不安です」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20241122/k10014646461000.html