「脱ドルなら100%関税」 BRICSの動きけん制―トランプ氏
2024年12月02日
【ワシントン時事】トランプ次期米大統領は30日、中国やロシアなどの新興国で構成するBRICSに対し、米ドルから離れる動きをすれば「100%の関税を課す」と主張した。貿易決済などで脱ドルを進めるBRICSをけん制した。自身のSNSに投稿した。
トランプ氏は「BRICSが新通貨をつくらず、強大なドルに代わる他の通貨を支持しないと約束するよう求める」と強調。「BRICS(の通貨)が国際貿易(の決済)でドルに取って代わるチャンスはない。それをしようとする国は米市場にさよならをしてもらう」と書き込んだ。
BRICSは10月の首脳会議で貿易決済などでの「脱ドル」を議論。「共通通貨構想」も取り沙汰されている。基軸通貨ドルの国際的な地位が下がる中、トランプ氏には米国に対抗して新興国への影響力を広げようとする中ロをけん制する狙いもあるとみられる。
欧米諸国はウクライナに侵攻したロシアに対する経済制裁として、国際決済ネットワークからロシアを排除。さらに、欧米に保管されていたロシアの資産を凍結した。こうした動きを受け、新興国の間では「ドル依存」への警戒感が高まり、一部では中国の人民元建て決済が広がっている。
米ブルームバーグ通信によると、トランプ氏はドル以外の通貨で貿易決済をする国への制裁措置を議論。同盟国も対象に含め、輸出規制や関税を課すことが検討されているという。
https://www.jiji.com/sp/article?k=2024120100292&g=int
BRICSが新通貨を作れば米国にグッバイ、100%の関税を発動=トランプ氏
2024年12月1日, 14:13
トランプ氏はSNS「Truth Social」で次のようにBRICS諸国のドル離れをけん制した。
「我々が傍観している間にBRICS諸国がドルから離れようとするという考えはもう終わりだ。我々はこれらの国々に対し、新しいBRICS通貨を創設したり、強力な米ドルに代わる他の通貨を支援したりしないという約束を求める。さもなければ、100%の関税に直面し、素晴らしい米国経済への展開に別れを告げることとなる」
トランプ氏は国際貿易において米ドルに取って代わろうとする国は「米国に別れを告げる」だろうとも付け加えた。
先にプーチン大統領はBRICS共通通貨の創設を議論するのは時期尚早で、現時点でそうした目標は掲げていないと述べていた。共通通貨の創設にはBRICS加盟国のさらなる統合と構造的類似性が必要だと説明していた。
なお、ロシアが行う貿易は3分の2が各国通貨で決済されており、BRICS諸国の間でその比率は88%に達している。
https://sputniknews.jp/20241201/brics100-19370177.html