クリックベイト
ユーザの興味をそそるような形でクリックをそそる広告形態
クリックベイト (英語: Clickbait) とは、ネット上の虚偽・誇大広告の形態の一つで、ネットユーザーの興味を引くような文面のテキストやサムネイル画像を用いてリンクを踏ませ、欺瞞的な内容のコンテンツを読ませたり、見せたり、聞かせたりするものである。扇情的あるいは誤解を招くような形で提示するのが典型的である
「ティーザー広告」の狙いは「好奇心のギャップ(curiosity gap)」を利用すること、つまり、閲覧者に不十分な情報を見せることで「もっと知りたい」と言う好奇心を引き出すことにあり、閲覧者は「すでに持っている不十分な情報」と「リンクの先にある十分な情報」とのギャップ(格差)を埋めるべく、詐欺的な広告をクリックしてしまう。ティーザー広告は、ニュースサイトの閲覧者の好奇心をそそるには十分ではあるが、リンクされたコンテンツをクリックしない限りは好奇心が満たされない程度の不十分な情報しか見せない。クリックベイト型のヘッドライン(記事見出し)は、配信されたコンテンツの内容を正確に反映しない「撒き餌」を使うという点で、詐欺的な要素がある。
「クリックベイト」の「ベイト」の部分は釣りから類推されたもので、釣り針に「エサ」(bait)を刺し通して偽装することで、魚(閲覧者)に「これを飲み込みたい(クリックしたい)」という気持ちにさせるところからきている。
クリックベイトを定義する特性としては、なんらかの呼び物を用いてユーザがリンクをクリックするよう仕向けるという点における不実表示がある。
この言葉の一般的な定義というものは存在しないが、メリアム・ウェブスター辞典は「読者がハイパーリンクをクリックするように設計されたもの、特にリンクが疑わしい内容や興味のコンテンツにつながる場合」と定義する。
その一方でDictionary.comは「他のウェブサイト上の記事へ案内するために設計された、インターネット上の扇情的な見出しまたはテキストの一部」と定義する。
バズフィードの編集者ベン・スミスによるとバズフィードはクリックベイトをしておらず、クリックベイトを記事の内容について不誠実な見出しと厳密に定義している。スミスはバズフィードの見出しについて、「5歳の少女が末期がんの父親をディズニーワールドに連れて行くのに十分な資金を稼いだ」といった見出しはその見出しの約束通りの記事を伝えていると言う。スミスの見解からすると、見出しが正確に記事を説明している場合、それが目を引くように書かれているという事実はクリックベイトかどうか決めるにあたって関係がない。フェイスブックはユーザに表示されるクリックベイトの件数を減らそうとしている中、クリックベイトを「ユーザにクリックをするように勧めるが、何を表示するかは教えない見出し」と定義する。しかしこの定義では多くのクリックベイトだとされている内容を含んでいない。
より多く使われている定義は、意図的に期待値を上げて、期待値以下の情報を提供する見出しとされている。
クリックベイトという用語は時折、単にある人にとって好ましくない記事を説明する際に使用されることもある。そのような場合、実際にはいかなる正確な用語の定義によってもそうした記事はクリックベイトではない。
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/クリックベイト