Japanese researchers link COVID-19 ‘brain fog’ to neural receptors
Oct 24, 2025
日本の研究者たちが、新型コロナウイルス感染症による「ブレインフォグ」と神経受容体との関連性を解明
新型コロナウイルス感染症後の「ブレインフォグ」を経験している人は、中枢神経系における神経伝達を媒介する受容体の数が異常に多いことが、日本の研究者によって明らかになった。
横浜市立大学の研究者らによる新たな研究によると、集中力や記憶力の低下を特徴とする新型コロナウイルス感染症の後遺症であるブレインフォグに苦しむ患者は、脳の広範囲にわたって、正常な脳機能に不可欠なタンパク質複合体であるAMPA受容体が増加していることが分かった。
ブレインフォグは、仕事や学校への復帰を阻む深刻な障害となっている。しかし、その根本的なメカニズムはまだ解明されておらず、明確で効果的な治療法も確立されていない。
医学誌「Brain Communications」に掲載されたこの研究は、これらの受容体のレベル上昇が認知機能の低下と関連していることを示唆しており、新たな診断ツールや治療法の開発につながる可能性がある。
高橋拓也教授率いる研究チームは、新型コロナウイルス感染症に罹患後、日常生活への復帰に困難を感じていると報告した30人の脳を、陽電子放出断層撮影(PET)を用いて調べた。その結果は、80人の健常者の結果と比較された。
その結果、新型コロナウイルス感染症グループではAMPA受容体の密度が有意に高く、語彙力や記憶力を測定するテストの成績も低かった。
AMPA受容体は、ニューロン間の信号伝達において重要な役割を果たしている。過剰に産生されると、シナプス機能を阻害し、認知機能障害を引き起こす可能性がある。このメカニズムは、うつ病や統合失調症でも以前から観察されている。
研究者らは、新型コロナウイルス感染症患者では、脳全体にわたって受容体が増加する特徴的なパターンが見られることを指摘した。
また、この研究では、受容体密度と血液中の炎症性タンパク質との間に相関関係があることも明らかになり、新型コロナウイルスによって引き起こされる免疫異常が脳に影響を与えている可能性が示唆された。
既存の抗てんかん薬は、これらの受容体を標的とすることでブレインフォグの治療に役立つ可能性がある。研究チームは、これらの薬剤の安全性を検証するための臨床試験を来年にも開始する予定だ。
https://www.japantimes.co.jp/news/2025/10/24/japan/science-health/covid-brain-fog-study/